最高の夏について
数年前、「最高の夏」を連呼していた時期がある。オンラインでもオフラインでも毎日発していた。
「夏」のつく名前に生まれたかったと思ったし、死因の第一希望は熱中症だった。
どんな問いの答えも最高の夏に思えた。
最高の夏を求めて海に行った。深夜にキャッチボールをした。公園でスケートボードの練習をしたが、飽きてすぐにビールを飲んだ。ビアガーデンの噴水に落ちてずぶ濡れになり、そのまま激安の殿堂でTシャツを買って着替えた。川で花火をした。火薬が少ないのか、花火はすぐに消えた。
楽しい思い出はそれなりにできたが、それが最高の夏だったのかどうかはわからない。欲を言えば、もっと最高の夏があると信じたい気持ちもある。見たことないものを欲しているとき、突然目の前に現れても、それが欲していたものかどうかというのはわかるものなのか?
プランターの枝豆は現在8cm。